2012年5月27日 (日)

ギリシャの憂鬱

先週、G8が開催された。

各国、首脳選挙が続く今年、その会議結果の指導力には疑問が有るが、経済成長と財政再建を重要視する声明が発表された。
 
 

注目したのはギリシャの扱いだ。

ギリシャは1度行って見たい国だが、ギリシャの輸出製品はとんと見たことがない。
多分観光立国なのだろう。
指摘されている公務員の高比率は、34%(2011年総務省統計局資料)。
この比率は、欧州では押しなべて高い(28-40%くらいが多い)比率で、仏(40%)や独(34%)や英(34%)と比較しても決して異常に高いわけでは無い。
 
問題は年金だ。
特にここ数年インフレ率も酷いが、それ以上で増額しており、賃金水準の73%になっている。

この年金水準を批判するのは簡単だが、既に受給始めている人たちは、この水準で生活設計や貯蓄をしてきてしまったから、今更減額されても穴埋めする方法はない。

高齢化した産業の無い小国の不公平な年金制度がこの国には凝縮しているのだ。

 
 
ユーロ自体が弱体化したのに加えて、ギリシャ国債の暴落で周辺欧州各国の金融システムに悪影響をもたらしている。

このギリシャ国債、3月には21兆円。暴落を表す利回りは昨年11月になんと100%、この3月には250%に迫った。売れないのだ。

更にユーロ諸国は、ギリシャ再建策遵守を前提に、
21兆円のギリシャ国債を10兆円へ棒引きし、
さらに期間を30年に延ばし利回りを2-3%に下げた新国債に交換することを了承した。
借金は▲74%にされたのだ。

しかし、ギリシャ市民はこの再建策に反対した。
今月の総選挙で、再建策反対派が第1党に躍進したのだ。
ただ絶対的な数字では無い為に連立内閣が決められづ、再選挙になる見込みで、現在の流れでは勝ち馬に乗る再建反対派が票を更に集めそうだ。
ギリシャ市民は、ユーロ離脱を望んでいるような選挙結果だが、ユーロからドラクマになった途端にハイパーインフレで自らの首を絞めるに決まっている未来を見ない振りせざるを得ないほど、厳しい再建策なのだろう。

 

今の金融市場は、高騰していた金からも資金が流出し始め、新興国からも大量の資金が撤退し始め、比較して安定している円に流れ、今年異様に上がり続けた米国株式市場も暴落している。

上げといて下げる、いつもの金融主義の常套手段ともいえる。

だが、ギリシャの破綻から始まるスペインやイタリアやフランスへの飛び火は今は望んでいないのかもしれない。弾は小出しにする方が長続きするからだ。

こんな時でも、ギリシャ国債を安く買い集め、償還で大儲けした企業が報道されたが、裏筋とタイミングを合わせなければ絶対儲けられない手法だし、やりすぎは反発係数が高い。

ハンガリーの格下げでは儲けられず、手頃な弱小ギリシャがとんだ当て馬にされたわけだが、誰かが損をすれば必ずどこかで誰かが儲けるゼロサム金融至上主義は既に次を狙っているのだろう。

弱小な獲物に狙いを付けて、波を作り出す発振器にして、格付けで増幅する、自分達だけ儲ければ良い、世界的なネット集団。

先週、F社は日本の国債の格下げ(AA-からA+に)を発表し、それによる金利上昇を意識したのかしないのか不明だが日銀は追加緩和策を延期した。

 

ギリシャの憂鬱はどこまで、そして次はどこに続くのだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2012年5月26日 (土)

無線局の運用1

いざアマ無線の免許が取得できたら、免許は終身有効だ。

それでも、いざ、「CQ,CQ、こちら・・・・」とやりとりしたくなったら申請するのが、無線局の開設申請だ。申請が通れば、有効期間5年の免許状が発行される。

 

電波法52条に規定がある。

・無線局は、免許状に記載された目的または通信の相手方もしくは通信事項の範囲を超えて運用してはならない。

ここで言う範囲を超えた運用とは、正常稼働し続ける為の監視や保守保全や復旧などではなく、無線局機材の機能性能を安定させて用いることを言うのだろう。

 

法53条には、

・無線局を運用する場合においては、無線設備の設置場所・識別番号(呼出符号)・電波の形式および周波数は、免許状に記載されたところによらなければならない。

従ってアマ無線の場合、目的はアマチュア業務、相手方はアマチュア局、通信事項はアマチュア業務に関する事項、に各々限られる。

 

ただし、
・遭難通信・・・船舶または旅客機が重大かつ急迫の危険に陥った場合の遭難信号を前置する場合
・緊急通信・・・船舶及び旅客機が重大かつ急迫の危険に陥るおそれがある場合や緊急信号を前置する場合
・安全通信・・・船舶及び旅客機の高校に対する重大な危険を予防するための安全信号を前置する場合
・非常通信・・・地震・台風・洪水・津波・雪害・火災・暴動その他の非常の事態が発生し、または発生するおそれがある場合において、有線通信を利用することができないかまたはこれを行うことが著しく困難であるときに、人命の救助・災害の救援・交通通信の確保または秩序維持のために行われる無線通信

を行うときなどは例外で認められる。

放送の受信や、その他の省令で定める通信、例えば警察無線などを聞くだけなら許されるってことだね。

但し運用原則、つまり①目的外の通信の禁止②免許状記載事項の順守、を破った場合、
1年以下の懲役、または100万円以下の罰金に処せられる。

 

秘密の保護

法第15条に規定が有る。

何人も法律に別段の定めが有る場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在もしくは内容を漏らし、またはこれを窃用してはならない。

判例としてメモを残すことも不可らしい。

罰則

①無線局の取り扱い中に係る無線通信の秘密を漏らし、または窃用した者は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金
②無線通信の業務に従事する者がその業務に関し知り得た①の秘密を漏らし、または窃用した者は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

空中線電力(法第54条)に規定が有る。

無線局を運用する場合においては、空中線電力は、次の各号の定めるところによらなければならない。ただし、遭難通信に付いては、この限りではない。
1.免許状に記載されたものの範囲内であること。
2.通信を行うための必要最小のものであること。

必要最小っていうのがミソだね。

 

混信などの防止(法第56条)に規定が有る。

無線局は、他の無線局又は電波天文業務(宇宙から発する電波の受信を基礎とする天文学のための当該電波の受信の業務をいう。)の用に供する受信設備その 他の総務省令で定める受信設備(無線局のものを除く。)で総務大臣が指定するものにその運用を阻害するような混信その他の妨害を与えないように運用しなけ ればならない。但し、第52条第1号から第4号までに掲げる通信については、この限りでない。
 前項に規定する指定は、当該指定に係る受信設備を設置している者の申請により行なう。
 総務大臣は、第1項に規定する指定をしたときは、当該指定に係る受信設備について、総務省令で定める事項を公示しなければならない。
 前2項に規定するもののほか、指定の申請の手続、指定の基準、指定の取消しその他の第1項に規定する指定に関し必要な事項は、総務省令で定める。

52条とは遭難通信・緊急通信・安全通信・非常通信のことだ。

 

擬似通信回路を使用しなければならない(法第57条)規定も有る。

無線局は、次に掲げる場合には、なるべく擬似通信回路を使用しなければならない。
1.
無線設備の機器の試験又は調整を行うために運用するとき。
2.実験無線局を運用するとき。

 

暗語の使用禁止(法第58条)規定も有る。

実験無線局及びアマチユア無線局の行う通信には、暗語を使用してはならない。

インターネット通信だったらほぼ全員法律違反だね。

 

特則も知っておこう。

・発射の制限(運用第257条)

アマチュア局で発するいかなるエネルギーの発射も、許されている周波数帯から逸脱してはならないようだ。

・電波の発射中止(運用第258条)

アマチュア局から発する電波は、他の無線局または放送の受信に支障を与え、もしくは与えるおそれがあるときは、速やかにその周波数による電波の発射を中止しなければならないようだ(非常通信などを除く)

その周波数を占有したタイミングが早い者勝ちってことだ。

・他人の依頼による通信の禁止(運用第259条)

これも解釈が難しそう。

・アマチュア局の無線設備の操作(運用第260条)

操作できるのは免許人だけ。ただし訪問者(ゲストオペレーター)がその局の呼出符号で運用する場合はその局の免許人の操作として運用できるらしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

«無線従事者